ハンドボール元日本代表の宮崎大輔(39)が2日、暴行容疑で愛知県警中署に逮捕されたことが分かった。

名古屋市内のホテルで知人女性の髪を引っ張るなどしたとされる。本人は容疑を否認する一方、反省の態度を見せているという。日本のエースとして活躍してきた看板選手によるまさかの騒動に、衝撃が広がった。

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ハンドボール界のレジェンド的存在で、不惑目前でもなお東京五輪出場へ挑戦を続ける宮崎の逮捕騒動。男女4人で飲酒した後、2日未明にホテルで女性の髪を引っ張ったとされる。弁護士には「財布の奪い合いになり、もみ合いになったが、髪は引っ張っていない」と話しているという。

所属先の日体大は「テレビでニュースを見て初めて知った。まだ事実確認が取れていない」と戸惑いを隠せない。バラエティー番組にも出演するなど知名度が高い宮崎。マネジメント会社も本人への連絡がつかず、「おそらく事情聴取を受けているのでは」と困惑した声を漏らす。

日本協会は報道を受け、「スポーツ選手に限らず、暴力行為は決して許されるものではない。仮に事実とすれば、極めて遺憾」と声明を出した。日本リーグのアンバサダーにも任命しているが、解任については「事実関係を把握したうえで、状況を見極め判断していく」と話すにとどめた。

大分県出身の宮崎は日本リーグ強豪の大崎電気で活躍し、09-10年シーズンはスペイン1部リーグでプレーした。昨年4月に大崎電気を退団し、母校の日体大に再入学していた。

日本代表はコロナ禍で活動再開のめどが立っていない状況。今年3月の国内代表合宿には20人が招集されたが、五輪では14人に絞られる。宮崎は昨年1月の世界選手権を最後に選出から漏れている。

◆宮崎大輔(みやざき・だいすけ)1981年(昭56)6月6日、大分県大分市生まれ。大分・明野北小でハンドボールを始め、明野中-大分電波高-日体大-大崎電気-日体大。09~10年はスペイン1部のアルコベンダスでプレーした。03年に日本代表入りし、エースとして活躍。テレビ番組「スポーツマンナンバー1決定戦」で優勝するなど、コート外でもハンドボールの認知度向上に貢献してきた。174センチ、75キロ。