フィギュアスケートと女優を両立する本田望結(16=プリンスホテル)は39・34点だった。26位で翌7日のフリーに進めなかった。今季シニア転向。その1年目から全日本選手権(12月24~27日、長野)に進む道は断たれた。

冒頭、3回転サルコーでバランスを崩し「4分の1回転不足」の判定。2本目の3回転ループに2回転トーループを付けたが、最初のジャンプがエッジエラーとなり、最後はダブルアクセル(2回転半ジャンプ)が1回転半になった。

得点を待つ間は悔しそうな表情だったが、報道陣のオンライン取材には切り替えて現れた。まずジャンプについて「セカンド(連続ジャンプの2本目)は最初か次に付けようと思っていました」と説明。そして「練習してきた内容からすると、できることを詰め込んだような内容になった。点数を見てから言うのは恥ずかしいですが、悔いはないです。来年に向けて頑張りたいと思います」と冷静に振り返った。

大阪・関大中を卒業した今春、姉の真凜(19=JAL)の後を追って青森山田高に進学した。3日に青森県高校選手権と国体青森県予選会少年女子A(フリーのみ)に出場。中2日で東日本選手権を迎えたが「あまり疲れはなかったです。小さいころから(テレビ出演など)お仕事の翌日に試合とか、よくあったので」と言い訳せず「気持ちだけは強く持っていたので、ジャンプも締められたと思います。今後は短い時間でも、しっかり練習することを意識したい」と語った。

青森山田高を選んだ理由には「姉の影響で進学させていただきました」と説明し「学校にも行ったんですけど、生徒の皆さんやコーチの先生がすごく良い方ばかりで。3年間、頑張れそうだなと思いました。先生方のサポートや『頑張って』という声に応えられるように、全日本に出場するだけではなく、インターハイだったり、国体だったり、青森の大会だったり、学校を代表する選手になって、試合に出られるように頑張りたいなと思います」と決意を示した。

フリーには進めず、今季がラストの兄の太一(22=関大)や真凜と全日本に出る夢はかなわなかった。「すべての経験が自分に生きてくる。来年はお姉ちゃんと一緒に全日本に出られるように、ちゃんと戦えるように、頑張りたいと思います」と感じた思いを素直に口にした。【木下淳】