京大が圧倒し、今季初勝利を挙げた。

前半はRB窪田幹大(4年)の足で3TDと突き放した。38-7と点差を広げた第4クオーター(Q)、1年生QB泉岳斗が54ヤードのロングパスを決め名門の実力を発揮した。父の仕事の関係で泉は小3から米国で過ごした。小5でアメフトを始め、中1まで本場の土で練習をした。1回戦では1プレーしか出場できなかったが、今回は後半から登場。第3Qでは51ヤードのランでもTDを決めた。「ディフェンスの動きを読んでから、落ち着いてできた。自信になった」と大学での初勝利を喜んだ。

甲子園ボウル(12月13日)出場をかけた10月17日のトーナメント1回戦は、関大に16-24で敗れ、学生日本一の道は閉ざされた。DB村井孝行主将(4年)は「日本一になりたい思いはあった。悔しかったが、チームとして成長していくことを考えた」と語った。

今季は無観客開催だが、この日、試合会場では応援の時に流す音楽などを放送した。新型コロナウイルスの影響で、応援団の活躍の場が激減。選手を応援したいと、近大応援部岡崎麻衣団長(4年)らが中心となって、1部8校の応援団などが連盟に嘆願し、実現した。事前に録音した音楽を流し、試合前には撮影した応援動画を選手に届けた。

京大の団長森谷勇志(4年)は「声を出しての応援ができないが、今だからこそできることをした」と語った。村井は「動画で『画面の向こうからでも応援している』とメッセージがありました。そういう声が聞けて、力が出た」と語った。