バレーボール全日本高校選手権(春高バレー)北海道代表決定戦が、12日に札幌・北海きたえーるで開幕する。

女子で5年ぶり出場の酪農学園大とわの森三愛は2人の3年生と下級生が気持ちを1つにして戦う。鈴木美空(みく)主将(3年)は「一生懸命ここまで築き上げてきたチーム。最後まで笑顔で戦い切りたい」。もう1人の3年生、梅田美和はコロナ禍もあり夏前に引退したが、12日紋別との1回戦前日には再合流し、当日は裏方として支える。

現在のチームは2年生5人、1年生10人を含め16人だが、鈴木が1年のときは4人。当時の3年生2人が9月に抜けてからは18年就任の尾崎仁監督(49)とたった3人で練習していた。「つらくなってやめようと思ったこともあった」。日々の練習はトスやスパイクなど基礎が中心のメニューだったが、梅田や指揮官と励まし合いながら練習を重ねてきた。

現2年生が加入した昨年は江別地区予選で敗退したが、今年は1回戦で1年時に合同チームで一緒に戦った立命館慶祥を下すと、代表決定戦で江別を破り全道切符を獲得。リベロ中村愛音(あいね=2年)が「美空さんを最後に笑わせたい」と、チームはさらに一致団結している。大会後はパン職人を目指すため競技を離れる鈴木は「支え合ってきた美和や後輩と1日でも長くやりたい」と意気込んだ。【浅水友輝】