男子準々決勝で、恵庭南が旭川実をストレートで下し、2年連続の全国切符にあと1勝とした。14日の準決勝では東海大札幌と対戦。記虎(きとら)新太主将(3年)は「まずは目の前の準決勝に勝って、全国切符をつかみたい」と気を引き締めた。

昨年、初の春高本大会に導いた山田卓哉監督(45)が8月、体調不良で急きょ退任。代役として北見北斗でラグビー部を5度、花園に導いた浅井邦昭副校長(53)が就任した。ラグビー界の名将は技術面の指導はしないが、記虎は「副校長で忙しい中、頻繁に練習を見に来てくれる。緊張感を持って練習ができた」と“目力”と存在感がチーム引き締めの一助となった。

試合でも自主性を貫き、タイムアウトを取る際は、記虎が浅井監督に合図を出す。選手交代も、試合前にあらかじめ記虎が監督にタイミングを伝えてから臨む。“プレーイングマネジャー”としてフル稼働の記虎は「浅井先生から『みんなに任せている』と言われている。その言葉が力になっている」と話した。

記虎、セッターの奥山永己(3年)ら5人が昨年の全国舞台を経験。奥山は「去年は2番。今回は北海道1位で全国に行きたい」。逆境を乗り越え頂点を狙う。【永野高輔】