アーティスティックスイミング(AS)の「第96回日本選手権」と「チャレンジカップ」は、第3日のデュエットフリー(DF)、ソロテクニカル(ST)を行い、リオデジャネイロオリンピック(五輪)チーム銅メダルの小俣夏乃(24=アクラブ調布・ミキハウス)が2冠に輝いた。DFは大沢友里子(24=アクラブ調布)と組んで85・7000、ソロは85・9792とし、実力を示した。

DFにはJAPAN(日本代表候補)の乾友紀子(29)吉田萌(25)組、STには乾がオープン参加。参考記録ながらDFで93・8667、STで92・2378をマークした。

   ◇   ◇   ◇

オープン参加した日本代表の井村雅代ヘッドコーチ(HC、70)が、リスタートを宣言した。この日はデュエットFRで乾、吉田組が五輪用の新ルーティン「進化~エボルーション」で93・8667点を出した。ただ吉田が精彩を欠いた。井村HCは「悪かった。吉田は乾に追いつこうと練習しているが、テクニカルルーティンでちょっと追いつけたかなと(周囲に)言われて、油断した。彼女の悪いところ」と指摘した。

1年4カ月ぶりの大会はこの日で出番を終えた。井村HCは「選手は欠けているところを突きつけられた。自分の出来栄えにストイックさが足りない。その意識を持って練習に取り組むこと」と課題を出した。代表合宿は20日から再び始まる。日本の長所を(1)空に突き刺さるような足技(2)同調性(3)コンパクトな隊形と説明した上で、今後も徹底的に鍛えていく構えだ。