3大会連続で全国高校ラグビー大会に出場する札幌山の手に、初のモンゴル人留学生ダバジャブ・ノロブサマブー(1年)が加わった。17日、同校の練習に初参加。OBの日本代表リーチ・マイケル(32)が現地でのトライアウトで発掘した逸材は「リーチ選手みたいに活躍できるように頑張りたい」と目を輝かせた。

アジアでの競技普及の構想を抱くリーチが昨年2月にモンゴルから留学生を招く計画を同校の佐藤幹夫監督(59)に伝え、7月には自ら現地を視察。7人の候補からダバジャブを選んだ。競技歴は約3年と短いが、6歳からレスリングに親しみ足腰は丈夫。リーチから「手足が長い」と評価され、184センチ、83キロの体格でロックを務める。

当初は4月に入学予定だったが、コロナ禍で約7カ月遅れて合流した。チームになじむことが最優先だが、登録さえ済めば全国高校大会への出場も可能だ。ダバジャブも日本語で「寒いです」と話すなど、日本やチームに慣れようと奮闘中。「体が大きくてポテンシャルが高い」と印象を語る木津谷勇輝主将(3年)らチームメートも、携帯電話の翻訳アプリを駆使してコミュニケーションを図る。

ニュージーランドから同校を経て日本代表主将としてワールドカップ(W杯)8強に導いたリーチが憧れ。ダバジャブは「将来はトップリーグや日本代表に入りたい」と、偉大な先輩の背中を追う。【浅水友輝】

◆ダバジャブ・ノロブサマブー 2003年7月25日生まれ。モンゴル・ウランバートル出身。6歳でレスリングを始め、ラグビー開始は15歳から。ウランバートルの高校在学中は同地区大会優勝。好きな日本食はすし。趣味は読書。184センチ、83キロ。家族は両親と兄2人、姉1人。