開志国際(新潟2位・信越代表)が創部6年目で初の「花園」出場を決めた。高岡第一(富山2位・北陸代表)に72-6で大勝。フランカー国分啓充(3年)が5トライを挙げて攻撃をけん引すると、守備はノートライに抑えた。第100回記念の全国大会(12月27日開幕、大阪・花園ラグビー場)には新潟県から新潟工(新潟1位)と開志国際の2校が出場。組み合わせ抽選は12月5日に行われる。

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国分がチームに火をつけた。前半23分、右のラックからキレのあるステップとあたりの強さを武器に前進。相手守備を難なく突破し、自身2本目のトライで17-3と突き放した。

開志国際はここから攻勢をかける。後半25分にPGで失点するまで連続9トライを奪った。17点目の直前、相手にPGを許し3点を返された。国分はすぐにチームメートに声をかけた。「自分のやることをやろう、楽しもう」。それを自ら実践するトライでチームに勢いをつけた。

合計12トライ(6ゴール)中、1人で5トライを記録。それでも「トライは味方がつないでくれたから決められた」と、チーム一丸を強調する。試合開始直後、国分が相手キックをチャージ。そこから、ロック小島拓人(1年)の先制トライが生まれた。チームのため、最初に体を張った。

創部6年目、就任3年目で手にした全国切符に高橋昌徳監督(41)は「3年目には(花園に)出たいと思っていた。(目標を)達成できた」と喜んだ。信越代表決定戦(15日)で飯田(長野2位)に41-5で快勝してから1週間、選手を引きしめつづけた。「北信越代表決定戦は、なめてかかるとやられる。花園をしっかり見据えよう」。この日、前半に反則6個を犯したが後半は「1」。失点はPG2本の6点のみでノートライに抑え、メンバーは最後まで集中を切らさなかった。

大舞台での目標は決まっている。「就任してから“3年後には花園でベスト8”と言い続けてきた」と高橋監督。その目標は選手にも浸透している。「ベスト8に行けるよう、これから1カ月、自分と向き合う」。国分は勝利の喜びに一区切りをつけた。【斎藤慎一郎】

◆全国高校ラグビー第100回記念大会出場校数 例年より12校多い63校が出場。各都道府県地区優勝校51校に加え、91~99回大会の各予選で参加校数上位の愛知、埼玉、福岡に1枠ずつ、全国9地区(北海道、東北、関東、北信越、東海、近畿、中国、四国、九州)に各1枠が与えられる。地区代表は各都道府県地区予選2位のチームによって争われた。