全日本大学選手権の北日本王座決定戦で、東北大(東北学生)は14-24で北海学園大(北海道学生)に敗れ、9年連続22度目の優勝を逃した。

4点リードの第2クオーター(Q)2分過ぎ、インターセプトで攻撃権を奪われ、逆転タッチダウンを許した。第3Qは7-16から2点差に詰め寄る粘りを見せたが、第4Qに突き放された。元日本代表で就任3年目のOB萩山竜馬監督(35)は「単純に相手が強かった。力不足です」と完敗にうなだれた。

ホーネッツのV9が夢に消えた。開始6分過ぎ、相手ゴール中央手前のスナップからRB石尾渉次郎(3年)が中央突破して先制タッチダウン。だが、直後のプレーで右ひざ靱帯(じんたい)を痛めて負傷退場した。東北学生トーナメントは全3戦無失点の圧倒的な強さで制したが、第2Qに今季初失点。初めて追う展開を強いられ、焦りも出た。大学最後の試合を終えたOL渥美誠也主将(4年)は「オフェンスが進めなくなり(攻撃4回で)ボールを奪われ、悪い展開のディフェンスになってしまった」と悔しさをにじませた。

コロナ禍の中、オンラインで戦術理解を深めてきた。だが、本格的な練習再開は8月から。現在も合流が遅れた1年生は別メニュー練習だ。来春、大学院に進んでコーチ就任予定の渥美主将は「(入学時に)初心者が多いので」と指導者デビューに意欲。萩山監督は「挑戦者に戻ってまた一から積み上げていきたい」。石尾は「来年はこの悔しさを晴らしたい」と雪辱を誓った。【佐々木雄高】