20年ユース五輪金メダリストの鍵山優真(17=星槎国際高横浜)が、シニアGPデビュー戦で首位発進した。

4回転サルコー-3回転トーループが出来栄え点(GOE)3・10点、4回転トーループが3・61点の加点を引き出す完璧なジャンプ。ところが「4回転が練習より跳べて、慎重にと余計なことを考えて…普段より体を巻きすぎた」と最後のトリプルアクセル(3回転半)が跳べなかった。

「めっちゃくちゃ悔しい」と頭を抱えたが、トップの87・26点。3回転半が成功した場合の10点超が0点になっても出た高得点。才能の片りんをのぞかせた。

今月上旬の東日本選手権で転倒した際の打ち身も「4、5日で治った。万全の状態」で迎え、勝負のフリーへ。父で五輪2大会出場の正和コーチから「まとめようとし過ぎたね」と指摘された反省点を胸に「ノーミスしたいと考えず、1つ1つ丁寧にこなしていく」と引き締めた。【木下淳】