ビーチバレー女子で活躍する坂口佳穂選手(24=マイナビ/KBSC)は、陸上選手が性的画像のハラスメント被害を訴えたことで考える機会を得たという。日本オリンピック委員会(JOC)などが対策に乗り出すと知り「声を上げていいんだ」と気がついた。「少しでも嫌な思いをする人が減ったら」と現役選手ながら被害について自ら発信する思いを語った。

「サーブの時(観客席に)お尻を向けているから、カシャって音がすると気になってしまう」。坂口選手自身、迷惑撮影や会員制交流サイト(SNS)での画像拡散の被害に悩んできた一人だ。

ビーチバレーは会場によって観客席とコートの距離が近く臨場感がある一方、スマートフォンでも簡単に選手を撮影できてしまう。「試合中にこそこそ撮らないでほしい。明らかにおかしいんです。なんでこんなところで撮るんだろうって」。競技の集中を妨げる行為はどうしても目につく。

ビーチバレーを始めた大学時代に、被害を受けていることを認識したという。親からネット上にみだらな画像が出回っていることを知らされたが、仕方ないと割り切る周りの空気もあり、嫌だとは言い出せなかった。「怖かったんでしょうね。そういうふうに見られたくないし、『水着だから撮られるんだ』って言われたくなかった」

ユニホームは規定で面積が定められているのにもかかわらず、被害を公表した坂口選手の元には水着の露出度をなじるコメントがネット上で多く寄せられたという。「私たちは真面目に競技をしていて、水着はユニホーム。選手に(ユニホームが悪いと)言ってくるのは違う」と指摘した。

「少しずつ同意してくれる人、発信する人が増えたらまた変わっていくんじゃないかなと思う」と思いを口にした。被害が学生にも広がっていることを踏まえ、現状を変えようとする輪が大きくなればと願っている。(共同)

 

◆坂口佳穂(さかぐち・かほ)父の影響で小学1年からバレーボールを始め、高校時代に競技から一度は離れたが、14年の大学入学とともにビーチバレーに本格的に転向した。18年世界大学選手権代表。武蔵野大出。24歳。宮崎県出身。