19年ラグビーW杯日本大会で日本代表の8強入りに貢献したリーチ・マイケル主将(32=東芝)が23日、若手の人材を育成する「JiNZプロジェクト」の発足会見を行った。

同プロジェクトはコロナ禍の自粛期間中にリーチら9人が、これまでの経験を生かし、社会貢献できる若い人材を生み出すことを目的に立ち上げた。主な活動内容は、チャリティーイベントの開催や留学生支援、学生チームや企業との連携など。リーチはアジアの競技普及や強化を一例に挙げ、ラグビー教室の運営をあえて学生たちに任せて実体験をさせる案を提示した。「何事も経験することで、よく考え、視野を広げられる。そういった機会がないと成長できないので、学生たちに勉強の場を与えることが大事。経験やチャンスを若い世代に伝えたい」。

プロジェクトの具体的なゴールはなく「継続することが重要」と強調。来年1月にトップリーグが開幕するが、現役中の「影響力がある時にやることが大事」とし、プロラグビー選手とプロジェクトリーダーの二足のわらじを履く覚悟だ。

オンライン会見には、元日本代表でサブリーダーの立川理道(31=クボタ)も出席し、「自分の経験したことを伝え、(現場で)ミスや失敗を含めながら一緒に成長したい」と話した。

同プロジェクトにはリーチと立川のほか、トンプソン・ルーク氏(近鉄アドバイザー)、浅原拓真(日野)、小倉順平(キヤノン)、松井千士(キヤノン)、梶村祐介(サントリー)、古田京(慶大医学部)、齋藤直人(サントリー)が参加。プロジェクト名の「JiNZ」はリーチが考案し、人材育成の頭文字と日本(Japan)とニュージーランド(NewZealand)の意味が込められている。