東地区6位の秋田ノーザンハピネッツが、西地区9位の三遠ネオフェニックスを85-53で下し、20年最後のリーグ戦を白星で締めた。これでリーグ戦は3連勝で、ホーム戦に限れば6連勝。年内の25試合は16勝9敗で消化し、貯金7で越年が決定した。

年末も、ハピネッツ祭りで締めた。19-19で迎えた第1クオーター(Q)残り11秒で、多田武史(23)がブザービーターとなる3Pを決めて勝ち越し。第2Q序盤も多田の3Pで突き放し、長谷川暢(24)も2本の3Pを決めて点差を広げた。持ち味の堅守も光って17点リードで前半を折り返し、その後も危なげなく試合を進めての勝利。これでカード初戦を取った試合(7試合)は、すべて連勝でフィニッシュした。

この試合、4本の3Pを含むチーム最多の16得点、3スチールを決めた長谷川は能代工の出身。ヒーローインタビューでは「今日は今シーズン初めてお母さんが会場に来てくれたので、一生懸命頑張ろうと思いました! 今年最後の試合だったので気持ちも入りましたし、来年に向けて勝ちで終われて良かったと思います」と言うと、拍手が沸き起こった。

コロナ禍で、昨季はリーグ戦途中の打ち切り、今季は厳しい制限の中で開幕した。前田顕蔵ヘッドコーチ(38)は「チームの予算が減ったりとか、選手が出ていく中で同じ選手と継続して日本一を目指すと…普通に考えたらめちゃくちゃな話かなと考えているんですけど、だからおもしろいと思っているんです。皆さんが会場に来て一緒に戦ってくれて、秋田一体でチャレンジしている思いでいます」と、言葉に実感を込めた。来年初戦は1月2日、3日にアウェー広島戦。日本一を目指す戦いが、再び始まる。【相沢孔志】