初の日本一を狙う御所実(奈良)が、報徳学園(近畿ブロック)との強豪対決を制し、2回戦に駒を進めた。

1回戦最大の注目カードは、御所実に軍配が上がった。前半14分、自陣ゴールラインまで5メートル付近まで攻め込まれるが、ボールを奪取。逆に、同20分、敵陣ゴールラインギリギリのところまで押し込むも、ボールを奪われ得点にいたらなかった。前半終了間際の24分、再びゴールライン手前に攻め込み、プロップ小林が力業でインゴールに倒れ込み、この試合初トライを奪った。

竹田寛行監督(60)は「25分ハーフというのがすごく難しかった」という。95年度大会以降定着した「30分ハーフ」が、63校出場のため1回戦に限り「25分ハーフ」になった。ハーフ5分、前後半10分の短縮は怖い。前半9分の先制点を「普段は狙わない」(同監督)PGで奪ったのも、どうしても主導権を欲しかったからだ。

同監督は5月に還暦を迎え、本年度で定年。来季も指導を続ける予定だが、悲願の日本一への思いはチーム内で高まる。SO安田は「日本一になって、竹田先生を胴上げしたい」と話した。