バスケットボールBリーグの島田慎二チェアマン(50)が10日、オンライン取材に応じ、水戸市内で15、16日に予定していたオールスターが開催中止に至った経緯について説明した。

8日に予定通り開催するとの告知を行いながら、翌9日に一転して中止が発表された。島田チェアマンによると、まず8日昼ごろに水戸市から開催延期の要望書が届いたという。これを受けてリーグは水戸市に対し、「要請」ではなく「要望」であることや、延期となれば理事会による決議が必要で、今回は開催か中止かの判断になることなどを何度も確認。開催中止には至らないと両者で認識しあったうえで、予定通り実施する旨を一度は発表した。

しかし9日朝、水戸市から開催中止の要請が書面で届いたことで、自治体の了承を得られない状態となり、ガイドラインにのっとって中止を決断。島田チェアマンは「県や市内で感染状況が悪化していることを鑑みて、水戸市が急きょ、このような判断を下された。そのことは我々も重々承知している」と理解を示した。今回は中止前提の要請だったことから、無観客で行うかの議論はなかったことも明かした。

22年オールスターの開催地はすでに沖縄市に決まっている。23年の開催地に水戸市から立候補があった場合には、「理事会で前向きに議論して意思決定したい」とした。

島田チェアマンはまた、今回は県外からも多くの来場者が見込まれていたオールスター開催ということで「難しい決断」に至ったとも説明。通常のリーグ開催については万全の安全対策や感染症対策を敷いたうえで、各自治体の支援や理解を得ながら続行していく意向を改めて示し、「バスケットボールやスポーツの火を消さないためにも、明確な基準を持って意思決定し、Bリーグを前に進めたい」と力説した。