ラグビーのトップリーグ(TL)は開幕延期が決まり、これを受け15日、下部リーグであるトップチャレンジリーグの開幕(17日)も延期が発表された。

近鉄の本拠地、大阪・花園ラグビー場近くにある吉田春日神社(別称・ラグビー神社)で、宮司を務める木積一公(こづみ・かずきみ)さん(61)が取材に応じた。木積さんは「毎日(新型)コロナウイルスの沈静祈願をしています」と言う。

同神社の境内には、大きな木製のラグビーボールが奉納され、例年なら、年末年始に全国高校ラグビー大会に出場する選手や関係者が、バスで必勝祈願に訪れる。だが、昨年末から今年にかけては、感染予防対策もあって、保護者が数組訪れたのみだった。

過去には、昨季引退した元日本代表でワールドカップ(W杯)4大会連続出場のトンプソン・ルーク氏(近鉄アドバイザー)も参拝。木積宮司は「今月上旬には近鉄の関係者が5人ぐらい必勝祈願に来た。(延期は)残念。近所に引っ越してきた方も、『ラグビーを見に行ける』と喜んでいたのに」と語った。

木積さんも、会場から聞こえる歓声を心待ちにし「1日も早く収束してほしい」。安心して試合を楽しめるように-。切に願い、祈る日々だ。【南谷竜則】