フィギュアスケートの全米選手権男子でネーサン・チェンが4種類の4回転ジャンプを駆使し、合計322・28点で5連覇した。ジャッジが違うため単純比較はできないが、全日本選手権で羽生結弦(ANA)が出した319・36点を上回り、1946~52年に7連覇したリチャード・バットン以来の偉業。「レベルは(7連覇に)遠く及ばないが、足跡をたどろうとしているのは信じられない」と喜んだ。

首位発進した16日のショートプログラム(SP)で大技の4回転のルッツ、フリップを成功。17日のフリーは「少し弱気だった」と冒頭の4回転ルッツで着氷が乱れたが、その後の4回転でフリップ、サルコー、2度のトーループを決めた。フリーで計5度も4回転を組み込んだ高難度の演技構成は「いつも自分自身に挑戦したい」という向上心からだった。

現在は米東部の名門エール大を休学中。新型コロナウイルス禍で例年よりも大会の数が減ると、スケートの基礎練習に精力的に取り組んだ。異例のシーズンとなり「全てが予期しないことばかり。みんなが健康で、競技できることが素晴らしい」と周囲に対する感謝を抱きながら臨んでいる。

当面は世界選手権(3月・ストックホルム)の3連覇を目標に定め、その先に2022年北京冬季五輪を見据える。18年平昌五輪は「前年が絶好調だったが、18年になったら悪くなる一方だった」と5位に沈んだ。「今は何が悪かったのか分かっている」と教訓を生かし、1年後の大舞台を目指す。