日本ラグビー協会の岩渕健輔専務理事は23日、新型コロナウイルス感染予防のためのガイドラインを見直す考えを示した。

従来の指針をより厳格化し、各チームの選手、スタッフらの行動管理を徹底する。毎日の体温、食事場所などを記入する体調管理アプリの導入や、隔週1回のPCR検査の回数を増やす方針だ。岩渕氏は各チームや保健所などの聞き取りをした上で、今後の感染予防に関して「ラグビー以外の日常生活が大きなポイントになる。濃厚接触者の認定にも時間がかかるため、陽性者を早期発見するためにもガイドラインを厳格化しないといけない」と説明した。

これまで感染者を出したチームのガイドラインなどを参考に、改訂版ではより具体的に予防策を明記する。各チームの合意の上で、2月中旬頃までの策定を目指す。現段階では違反者への罰則を設ける考えはなく、選手のプライベートを含むことからあくまでも協力要請にとどまる見込み。

日本協会は、トップリーグ(TL)6チームで新型コロナの陽性者が68人出たことで、今月16日に予定していた開幕を2月20日に延期した。この日までに陽性者68人中29人が日常生活に復帰したという。コロナ禍が収束しない現状を踏まえ、TLの大会方式を変更するなど試行錯誤が続くが、岩渕氏は「開幕3週間前の感染状況が1つの重要なポイントになる。そこが大きな第1判断となる」と、来週30日が2月20日開幕のヤマ場になることを強調した。