常翔学園が攻守に粘り強さを見せ、関西学院を振り切った。シーソーゲームの末、22-19で迎えた終盤にターンオーバーからトライを決め、最後は相手ゴール前のラック連取でフェーズを重ね、SH田中景翔(1年)のパスを受けたSO仲間航太(2年)がインゴールに飛び込み、勝利を決定づけた。

野上友一監督(62)は「この時期にいい経験ができました」とタフなゲームを制したことを喜ぶ。旧チームは日本一を目指した花園の3回戦で流通経大柏に負けた。「周りから“強い”と言われてきて、その緩みが出た。高校ラグビーはなめたらあかんいうことですわ」と自虐的に笑う。

CTB山本大悟主将(2年)も「反省ばかりの試合。先ばかり見てしまっていた」と言い、苦い経験を糧にすることを誓う。

この日はBKに高い決定力を持つ関西学院に対し、15人が攻守に献身的なプレーを見せた。野上監督は「ちょっと油断したら、すぐにやられる相手ですからね。一生懸命やってくれました」と教え子の隙を見せない動きをほめていた。