浜松市出身でブレークダンスの元世界王者・YU-YA(30)が7日、浜松市浜北文化センターで、県内の園児から大学生を対象にしたダンス大会「学生NO・1決定戦 静岡大会」を開催する。コロナ禍に見舞われ、活躍の場を奪われた学生たちのために大会を企画。自身の若いころを例に挙げ、出場する若者たちへ「挑戦することの大切さ」を訴えた。

YU-YAは昨年12月、大会開催を決断。コロナ禍で参加者が集まるか不安だったというが、あふれ出す情熱を抑えきれなかった。それからは自身で作った2枚の企画書を手に、地元企業参り。10社以上の協賛企業を集め、開催実現にこぎ着けた。

中1のころ、ダンスの魅力に引き込まれた。きっかけは当時、浜松市街地の歩行者天国で、在日ブラジル人が踊っている様子を見たことだった。高校時代には、毎日10時間も練習するほど熱心に。「それだけ、導かれるものがあった」。大学卒業後は地元企業に就職したが、3日で退職。「研修中に先輩たちの声を集めたビデオを見て、40年後の姿が見えてしまった。ダンスではそれがなかったので、そっちにいきたくなった」と振り返った。

「ダンスだけで生計を立てる」と決め、上京。アルバイトもせず、技を磨いた。収入源は大会のゲスト出演料など、わずかなもの。そんな中、2012年に世界大会初挑戦。しかし、直前の練習で左肘を故障した影響で不本意な結果に。後悔したが、「故障箇所以外を鍛えて、不得意なところを強化した。ケガをして逆にラッキーでした」。逆境を力に変え、15年に初めて世界の頂点に立った。

現在は故郷へ戻り、浜松市内にある自身のダンススクールで若手を育成。7日の大会では、審査員として学生たちに熱い視線を送る。「学生は良い意味で守られているからこそ、いろんなことに挑戦できると思う。この大会で日ごろの成果を爆発させ、未来に向けて突き進んでほしい」と望んでいる。【河合萌彦】

<パリ五輪の新種目>

○…昨年12月、ブレークダンスが2024年パリオリンピック(五輪)の新種目として採用された。YU-YAは五輪挑戦について「まだ決めていない」と態度を保留したが、「地元・浜松から五輪選手を輩出したい」と熱望。自身の教え子と一緒に五輪出場という夢も広がる。「そうなったら最高ですね」と笑顔を見せた。

◆YU-YA(ゆーや)1990年(平2)9月1日、浜松市生まれ。与進中1年時にダンスに目覚める。2015年(平27)にブレークダンス界のワールドカップ(W杯)「Battle Of The Year」で日本人初優勝。翌16年に同大会連覇。17年には、ダンス&ボーカルユニット「三代目J Soul Brothers」5大ドームツアーのゲストパフォーマーを務めた。今月6日開催の「ベスト・オブ・ミス静岡大会」でビューティーキャンプ講師を務める。中学時代はサッカー選手。