アルビレックスBB新潟は今季3度目の4連敗を喫した。SR渋谷に73-95で敗れた。第1クオーター(Q)こそ21-20とリードしたが、36-45で迎えた第3Q、38-45から連続13失点して引き離された。

苦闘の中、PG五十嵐圭(45)がチーム最多タイの15得点をマーク。周囲を鼓舞するようにリングを狙った。新潟は次節24日、千葉とアウェーの船橋アリーナで対戦する。

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劣勢の中、地元ファンを沸かせるシーンの1つが五十嵐のショットだった。第2Qの終了間際、センターラインより手前から3点シュート。前日20日の1戦目は第1Q終了間際に同様の超ロングショットを決めていた。この日は成功しなかったが相手のファウルを誘いフリースロー3本を獲得。2本をリングに収め、後半に期待をもたせた。

「昨日(20日)より攻撃の起点にならなければと思っていた」。3本の3点シュートを含む15得点はCウォッシュバーンと並びチーム最多。1戦目の6得点から大きく伸ばした。1月の大阪戦で左大腿(だいたい)部を負傷し6試合離脱。2月の広島戦で復帰後も患部を気にしながらのプレーが続いた。「徐々に状態は良くなっている」。この日の出場時間30分49秒は復帰後最長。戦える状態を確認できた。

ただ4連敗に当然、笑顔はない。反転攻勢に出るはずの第3Q、38-45から13連続失点。この間に4つのターンオーバーを犯した。新潟のターンオーバーは20。1戦目より2個増えた。第1Qこそ粘り強い守備からの攻撃で1点リードしたが、五十嵐は「それを継続できないのが今のうちの力」。いい形で試合に入っても流れを作れなかった。

青木勇人監督代行(47)は「プレッシャーを受けながらでも、どこに攻撃の狙い目があるかを明確にしなければ」と課題を挙げた。前節の川崎、そしてSR渋谷と東地区の強豪相手に黒星を重ねた。次節は東地区2位の千葉と対戦。「自分が攻撃で引っ張ってコントロールしていかないと」。強敵との連戦。五十嵐は下を向かず、気を引き締め直した。【斎藤慎一郎】