フィギュアスケート男子で18年平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)銀メダルの宇野昌磨(23=トヨタ自動車)が、自然体で大一番に臨む。世界選手権(24日開幕、スウェーデン・ストックホルム)に向け、22日(日本時間23日)の公式練習後にオンラインで取材対応。新型コロナウイルスの影響で外部との接触を遮断する「バブル」で運営され、無観客で行われる大会への気持ちを明かした。

「本番もこのまま観客が入らない。全日本(選手権)の時に僕はショート(プログラム)でとても緊張している中で、皆さんの拍手だったり、声援で後押しされ、1つ目のジャンプが間違いなく成功できたんじゃないかなと思っています。そういった支えがない中で必要になってくるのは、試合で燃え上がる気持ちよりも、練習に近い試合になるのかなと思うので、冷静にいくことも大事なのかなとか、考えたりしていますが『試合になってみたらなるようになる』と思っています」

練習拠点のスイスから現地入り。PCR検査の陰性が確認されるまでは、自室で隔離を余儀なくされた。ゲーム好きで知られる宇野は「完全に2日間移動も含め、何もしない時間がありました。多分、皆さんは体を動かしていたんだと思うんですが、僕は指を動かしていました」とほほえみ、ここでも自然体を貫いた。

練習では氷やスケート靴の感触を確認し、25日午前11時半(日本時間午後7時半)開始のショートプログラム(SP)に向けて準備を進めていく。

「今日2つ(2回)滑ってみて、体の状態とか、氷の感触、そして試合までに調整すべきところが大体分かってきた。そこを改善しつつ、もっと『楽しい』って思える練習をできるように頑張りたいと思います」

22年北京五輪の枠取りが懸かる今大会。ここからピークを合わせていく。