東京オリンピック(五輪)代表選考を兼ねた競泳日本選手権。
白血病から復帰した池江璃花子(20=ルネサンス)は57秒77で3年ぶりに優勝した。400メートルメドレーリレーの代表選考を兼ねており、リレー派遣標準記録は57秒92。このタイムを突破して優勝したことで、メドレーリレーの代表に大きく前進した。自ら24年パリ五輪を目指すと話していた中で、奇跡的な優勝。東京五輪代表は、大会後に選考委員会などをへて正式に決まる。
(注)※は派遣標準記録。
<4月4日>
▼女子100メートルバタフライ ※57秒10
(1)池江璃花子 57秒77
(2)長谷川涼香 58秒18
(3)飯塚千遥 58秒26
▼男子100メートル平泳ぎ ※59秒21
(1)佐藤翔馬 59秒30
(2)武良竜也 59秒55
(3)渡辺一平 59秒77
◆代表選考方法 競泳代表選考は単純明快だ。日本水連が定めた派遣標準記録(19年世界選手権決勝ライン)をクリアして2位に入れば代表内定。対象は決勝1本だけ。過去に選考で物議を醸した反省から04年アテネ五輪で導入。「一発勝負」の修羅場をくぐり抜ける経験が、競泳界の隆盛を支えている。
例外はない。16年リオ五輪選考では北島康介が100メートル平泳ぎ準決勝で同記録をクリアして1位通過。だが決勝は2位で同記録をクリアできず現役引退した。
リレー種目は、リレー派遣標準記録が設定されている。400メートルリレーは100メートル自由形、800メートル自由形は200メートル自由形で同記録を突破して4位になれば内定。同記録を突破できなければ、4位以内でも代表から漏れる可能性がある。