東地区4位の仙台89ersは、84-55で同5位山形ワイヴァンズにホームで快勝し、連敗を「3」で止めた。下顎の骨折から復帰6戦目の月野雅人主将(32)が、3点シュート4本すべてを決め、MVP獲得で完全復活をアピール。プレーオフ(PO)に向け、ワイルドカード争いでも首位をキープした。

新型コロナウイルスの影響により今節8カード中4カードが中止になったB2リーグ。2枚のワイルドカード争いで首位に立つ仙台が、同2位の山形の反撃をかわした。敵地で戦った3月上旬の第24節初戦で黒星を喫した相手をホームで圧倒。1度もリードを許さず、29点差で振り切った。月野主将が3点シュート成功率10割をマーク。第1クオーター(Q)中盤に2本連続でシュートを決め、波に乗った。月野主将は「積極的にいこうと思った。いいタイミングでボールが回ってきて、迷わず打てて結果的に入った」とチームをひっぱった。

ケガから3戦ぶりに復帰した得点源のエリク・ジェイコブセン(26)が、10得点、11リバウンドのダブルダブルの活躍。守備でもチーム最年長の金城茂之(36)が得点ランキング首位の山形アンドリュー・ランダル(31)を徹底マーク。攻撃のリズムを作らせなかった。仙台桶谷大HC(ヘッドコーチ、43)は、「月野は前半ゲームをつくってくれた。金城もしっかりファイトしてくれた」とベテランの活躍をたたえた。

レギュラーラウンドは残り12戦。ワイルドカードでのPO進出を視野に入れる桶谷HCは、「1クオーター、1クオーター、1ポイント、1ポイントがPOにつながっていかなければならない」とB1復帰に向けて、さらなる積み重ねに期待した。【佐々木雄高】