白血病から復帰した池江璃花子(20=ルネサンス)が、53秒98で1位だった。 涙の五輪切符を手にした100メートルバタフライから2日の休養を挟んで出陣。7日の予選、準決勝から全体1位で通過。リレー派遣標準記録54秒42をクリアした。
注目は男子200メートル個人メドレー。萩野公介(26=ブリヂストン)が、代表内定をかけて出陣する。19年世界選手権金メダル=代表内定の瀬戸大也も出場。五輪代表枠は残り1枠だ。
萩野は、16年リオデジャネイロ五輪金メダルの400メートルを回避。すでに800メートルリレー代表の座を得ているが、個人種目で五輪メダルを狙う同種目が今大会の本命だ。準決勝は全体1位で通過。「余力はある。死ぬ気で泳ぎたい」と決意表明。リオ五輪では銀メダルを獲得した種目。東京では金メダルに挑戦する。
優勝争いは萩野、瀬戸、ドーピング検査陽性から復帰したリオ五輪4位藤森太将、前半に強い松本周也らが競う形となる。
派遣標準記録は1分57秒98。
◆代表選考方法 競泳代表選考は単純明快だ。日本水連が定めた派遣標準記録(19年世界選手権決勝ライン)をクリアして2位に入れば代表内定。対象は決勝1本だけ。過去に選考で物議を醸した反省から04年アテネ五輪で導入。「一発勝負」の修羅場をくぐり抜ける経験が、競泳界の隆盛を支えている。
例外はない。16年リオ五輪選考では北島康介が100メートル平泳ぎ準決勝で同記録をクリアして1位通過。だが決勝は2位で同記録をクリアできず現役引退した。
リレー種目は、リレー派遣標準記録が設定されている。400メートルリレーは100メートル自由形、800メートル自由形は200メートル自由形で同記録を突破して4位になれば内定。同記録を突破できなければ、4位以内でも代表から漏れる可能性がある。
(注)※は派遣標準記録。
<4月8日>
▼女子100m自由形 ※53秒31
(1)池江璃花子 53秒98(☆400メートルリレー代表内定)
(2)酒井夏海 54秒32(☆400メートルリレー代表内定)
(3)五十嵐千尋 54秒33(☆400メートルリレー代表内定)
(4)大本里佳 54秒36(☆400メートルリレー代表内定)
▼ 男子200m背泳ぎ ※1分57秒26
(1)入江陵介 1分55秒52 ☆代表内定
(2)砂間敬太 1分56秒22 ☆代表内定
(3)坂井聖人 1分57秒20
▼女子200m平泳ぎ ※2分24秒18
(1)渡部香生子 2分23秒04 ☆代表内定
(2)青木玲緒樹 2分25秒04
(3)曽我部菜々 2分25秒07
▼男子200m個人メドレー ※1分57秒98
(1)瀬戸大也 1分57秒41 ☆代表内定済み
(2)萩野公介 1分57秒43 ☆代表内定
(3)松本周也 1分58秒84