女子平泳ぎで、12年ロンドン五輪100メートル銅、200メートル銀メダルの鈴木聡美(30=ミキハウス)は来年の世界選手権(福岡)へ向け、強い意欲を示した。

平泳ぎ100メートルは3位、200メートルは7位で、3大会連続となる五輪は逃していた。この日、非五輪種目の50メートルを日本新に0秒07差に迫る30秒71秒で制して、福岡県出身の30歳は「来年世界選手権が地元開催。そこを目指して、弱い自分とはサヨナラして、より社会人として覚悟を決め、残り1年間、しっかり取り組んでいけたらという気持ちです」。晴れ晴れとした表情で前を向いた。

8日の200メートル決勝には「このまま引退しても悔いは残すまい」との決意でスタート台に立った。ただ、レースが終われば、気持ちは自然と前を向き、「引退」という考えは消えていたという。周りのスタッフも同じ気持ちだった。

「(世界選手権の)選考会まであと1年もない。本当に死に物狂い。しんどいだろうし、苦しいだろうし、『もういいんじゃないの?』と言われるぐらい追い込まないと勝てないと思う。甘えなんてのは一切なしに、覚悟を持って、この1年は過ごしたい」

闘争心、成長への意欲にあふれていた。