飛び込みで、五輪世界最終予選を兼ねたW杯東京大会(5月1~6日、東京アクアティクスセンター)が開幕する。個人種目は、予選上位18位以内の準決勝に進出すれば、五輪切符を手にする。

男子の注目は、高飛び込みの14歳玉井陸斗(JSS宝塚)。玉井はオリンピアンを多数輩出するJSS宝塚で馬淵崇英コーチの指導を受ける。中1だった19年にシニアデビューとなった日本室内選手権で474・25点をマークして初優勝。12歳7カ月での優勝は史上最年少となった。その後も順調に成長を続けて、東京五輪で13歳10カ月という夏季五輪男子最年少出場も視野に入っていた。しかしコロナ禍で五輪は1年延期。最年少出場はなくなったが、満を持して五輪切符を狙いにいく。玉井が出場する高飛び込みは3日午後0時半に予選、同6時45分に準決勝、4日午後6時に決勝が行われる。玉井の自己ベストは、19年世界選手権4位相当の528・80点。アクシデントがなければ、東京切符は確実とみられる。

女子の注目は、リオデジャネイロ五輪高飛び込み8位入賞の板橋美波(21)。今大会は荒井祭里(20)と組んで、シンクロ高飛び込みで五輪出場を狙う。18年に目、19年に左足と手術が続いて、昨年2月の代表選考会は個人種目での権利を逃した。同じJSS宝塚で練習を積む荒井とともに、シンクロ種目で2大会連続の五輪を狙う。シンクロ女子高飛び込みは5月2日午前10時に予選、同午後4時に決勝。シンクロ種目は開催国枠が1枠ずつあるために、競技力が著しく劣らなければ、東京五輪代表に内定される見通しだ。