男子日本代表は格下の中国相手にフルセットにもつれる熱戦を制した。この日代表デビューした高橋藍(19=日体大)は、西田有志(21=ジェイテクト)に次ぐチーム2位の16得点を挙げて逆転勝利に貢献。約1年半ぶりの国際親善試合開催に花を添える活躍で、代表入りへ大きくアピールした。

第4セット終盤にサービスエースを含む3連続得点を挙げ、25-18。チーム最年少の19歳の顔にも笑みがこぼれた。続く最終セットも連取し、チームは逆転勝利。高橋は「最初は少し堅さがあったけど、途中からスパイクが決まりだして自分らしいプレーができた」と振り返った。

欧州強豪国に匹敵する2メートル級の選手が多数いる中国の高さを前に、序盤は苦戦を強いられた。1枚ブロックでも阻まれるシーンが見られ、「初の国際試合で高さ慣れしていなかった」。

中盤にかけては修正力の高さを見せた。スパイクについては「どの高さで打てばいいと調整できた」、一方で得意のサーブレシーブは「高さがあり食い込まれるシーンがあったので、1歩下がった」。5セット全てで出場を果たし、指揮官の期待に応えた。

京都・東山3年時にエースとして春高バレー初優勝に導いた。日体大では1年時から主力に名を連ねた。シニア代表に招集されてからも安定したレシーブ力と速い攻撃参加など持ち味を発揮している。

小学校の卒業文集で書いた東京五輪出場の夢が現実に近づくが、「(代表入りは)今は通過点。メダルを取ることが目標」。19歳はさらに先を見据えている。【平山連】