新人戦優勝の静岡市立が、今季県2冠に向けて完勝で4強に駒を進めた。初戦となった2回戦の富士市立戦から、全4試合で1ゲームも落とさずに勝利を重ねた。貞方実空(みく)主将(3年)は「1ゲームも落とさずに勝つことが大事だと思っていた。落ち着いて、やるべきことができていたと思う」。大会初日の硬さを全く感じさせず、女王の力をきっちり示した。
今年3月に出場した全国選抜では、準々決勝で、後に優勝した四日市商(三重)に敗れた。杉本暁監督(38)は「(四日市商は)苦しい状況の中でも、当たり前のことが当たり前にできていた」。20年ぶりの全国8強を果たすとともに、課題も持ち帰った。肌で感じた全国女王との差を基準に練習に励み、備えてきた県総体で好発進。指揮官も「ゲーム差が離れた中でも意識すべきことを意識できていた」と、うなずいた。
今日9日に行われる準決勝と決勝に勝てば、全国総体出場が決まる。貞方主将は「最後まで気を抜かずに勝ちきりたい」と、表情を崩さなかった。目標は、春に届かなかった全国制覇。まずは、その挑戦権を確実につかむ。【前田和哉】