B1新潟アルビレックスBBは最終戦を落としてシーズンを終えた。前日10日の勝利(100○95)に続く白星は挙げられなかった。

チーム創立20周年の今季の成績は16勝38敗で東地区9位、リーグ全体順位は17位。勝率2割9分6厘はBリーグ参入5季目で最低勝率になった。

最後は盛り上げた。第2Q途中で最大18点のビハインドを、第4Qで一時逆転した。島根の外国籍選手の個人技とミスで再びリードを奪われ押し切られたが、PG五十嵐圭(41)が残り34秒で3点シュートを決めて85-87と追い上げた。ラストプレーは90-92と肉薄するSFロスコ・アレン(27)のブザービーターの3点シュートだった。

苦闘のシーズンだった。最高8位までしか順位を上げられず、常に黒星が先行した。コート外では想定外の出来事が重なった。小菅学前社長(47)の福田将吾監督(37)へのパワハラ行為が発覚。小菅前社長は謹慎し、福田監督はチームを離脱。組織と現場のトップが不在になった。新型コロナウイルス禍で他チームの影響を受けて2週間の活動停止。公式戦6試合が消滅した。

それでも選手は集中した。「応援してくれる人たちのためにプレーする」。五十嵐が言うように、モチベーションを下げなかった。最終戦の粘りはその証し。「結果的に期待に応えられず申し訳ないです」。チームの低迷をファンにわびた五十嵐は「来季以降も新潟を応援してください」とメッセージを送った。【斎藤慎一郎】