ラグビーの日本選手権を兼ねたトップリーグ(TL)のプレーオフトーナメント準決勝が15、16日に大阪・花園ラグビー場で無観客開催される。初の4強進出したクボタ(レッドカンファレンス=紅組3位)は16日に5度の優勝を誇るサントリー(紅組1位)と対戦する。CTBの立川理道主将(31)は13日にオンライン会見を行い、新たな歴史を刻むことを誓った。

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クボタの挑戦が始まる。激闘を制した神戸製鋼戦から4日-。立川主将はリーグ戦で26-33で敗れたサントリーとの“再戦”に向け「(強力な)FWで優位に立ち、しっかり力を出して押さえ込んでいきたい」と強い決意を示した

準々決勝の神戸製鋼戦では前半途中に司令塔のSOフォーリーが危険なプレーで一発退場。14人で耐え抜き、23-21で常勝軍団を破った。数的不利の状況でも南アフリカ代表のフッカー、マークスら強力FWを中心に全員で「同じ絵(プラン)」を見て、個々の役割を遂行した。

多国籍軍団をまとめる立川主将は、試合を重ねる度にチームの「学びと成長」を実感している。「難しい判断でも互いを信頼して最善の状況判断ができている。勝つ準備をして覚悟を持って試合に臨めている」。 SOフォーリーが準々決勝の追加処分で3試合の出場停止が決まり、準決勝には出場できない。立川主将はサントリーのSOバレットらを警戒しつつ「(神戸製鋼戦の)あの状況で戦えたのだから、自信をもってプランを実行するだけ」。ルディケ監督も「先週のように全員が互いのために対応力を出せれば大丈夫。それだけ選手たちの力もある」と絶対の信頼を置く。

チームは08年度、09年度に過去最高の6位。11年度には降格も味わった。今季は「4強」を目標に掲げ、それを実現した。31歳の闘将は「これで終わりじゃない。23人全員で勝ちきりたい」と、最後のTLで新たな歴史を築くことを誓った。【峯岸佑樹】