新潟県高校総体ラグビー(25日~6月6日、新発田カルチャーセンターほか)に、今春同好会として発足した単位制定時制の明鏡が初出場する。中条・新発田・敬和学園とともに下越・新潟合同チームに加わり、25日の1回戦で新潟商と対戦する。定時制のラグビー部は県では唯一。県総体を花園出場が懸かる全国高校大会県予選(9月開幕)への単独チーム出場の足掛かりにする。

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「何が何でも勝ちたい」。SO仲谷琉翔主将(2年)は強い気持ちをあらわにした。下越・新潟合同チームに8人が加わり、仲谷主将とSH高橋優人(2年)が中核を担う。4月15日の春季県大会は下越合同チーム(村上・中条・敬和学園・明鏡)で出場。1回戦で巻に14-36で敗れた。ただ、その10日後の7人制県大会チャレンジリーグには単独チームで出場し、14-10で長岡工を破り、公式戦初勝利。明鏡の勢いを合同チームに持ち込む。

練習は午後3時半から1時間半ほど。夜間部の授業が始まるため、午後5時半には完全撤収する。短時間な分、工夫を凝らす。仲谷主将は巻OBで花園出場経験がある遠藤文康監督(48)とマンツーマンでキックの練習。休日には公園などで自主練習もする。

遠藤監督は「みんなが同じ目標を持って楽しんでくれれば」と言う。昨夏、遠藤監督が生徒に声をかけてタッチフットを行った。転校生やアルバイトをする生徒も多く、仲間で集まる機会が少なかったが、男女の選手、マネジャー合わせて17人がそろった。4月に同好会としてスタート。練習も男女一緒。遠藤監督が基本を少しずつ教えてきた。

県総体のテーマは勝利と今後につなげること。「秋の花園予選は単独で出場して全日制のチームに勝つ」と仲谷主将。定時制の15人制チームは全国にも見当たらない。歴史をつくるステップにする。【斎藤慎一郎】