国際オリンピック委員会(IOC)は10日の理事会で、2032年夏季オリンピック(五輪)・パラリンピックの開催地としてオーストラリア東部のブリスベンを7月21日の総会(東京)に諮ることを決めた。IOC委員の投票で承認される見通し。大会11年前の早さで決まれば、同国での開催は1956年メルボルン、00年シドニー両大会に続いて3度目となる。

理事会に答申した将来開催地委員会は、会場の84%が既存または仮設の計画や、7~8月の平均最高気温が20~23度となる温暖な気候を高く評価。冬の南半球は今夏の東京五輪で懸念される暑さ問題とは無縁で「選手のパフォーマンスにおいて理想的」(同委員会)とした。IOCが1月に実施した世論調査で同国全体、ブリスベンともに開催支持率は66%に達したとのデータも示した。

32年夏季五輪にはインドネシアやハンガリー、カタールなども関心を示していた。

2月の理事会で最優先候補地に選定後、同都市との協議を経て開催条件を満たしたと最終判断した。記者会見したバッハ会長は、政府や州など行政の支援や世論の支持を選定の要因に挙げ「非常に魅力的だ」と述べた。

IOCは招致熱の冷え込みを受けて選定の仕組みを大幅に変更し、決定は原則7年前としていた規定を撤廃。興味を示す候補と個別に対話しながら、有力都市を早めに確保する戦略に転じた。複数都市を競わせてIOC委員の投票で選定する従来方式は、夏季大会では東京が最後となった。

24年パリ、28年ロサンゼルス両五輪は異例の同時決定で17年に選んだ。(共同)