日本オリンピック委員会(JOC)は3日、22年北京五輪(第24回オリンピック冬季競技大会)に臨む日本代表選手団の候補選手、監督・コーチら強化スタッフが対象の研修会「The Building up Team JAPAN 2021 for Beijing」をオンライン開催した。

「チームジャパン」の一員としての自覚と責任、連帯感を強めること、夏冬競技の連携を深めることを目的に10年バンクーバー五輪前から開催。スキー、スケートなど選手188人、指導者ら113人の計301人が参加した中、今年は、閉幕したばかりの夏季東京五輪のメダリストも出席。体験談を冬の選手に伝授した。

金メダリストはフェンシング男子エペ団体の見延和靖主将(34=ネクサス)をはじめ、柔道男子60キロ級の高藤直寿、レスリング女子57キロ級の川井梨紗子、銀メダルの女子バスケットボール高田真希主将が登場。代表して見延が終了後の報道陣の取材に応じ「1年延期となった大会に向けて、実際、僕たち夏季の選手がどのような取り組みをして、どのような心のモチベーションを持って大会に挑んだか、大会中に試合を迎えたか、体験を話させていただきました」と語った。

続けて「僕自身、こうして冬季の選手と交流する機会もなかったので、こういう場をいただけてうれしかったですし、今回、夏季は日本史上最多のメダルを獲得して勢いづいていると思う。勢いを冬季につなげることができたかなと思います」とエールを送った。

会は非公開で実施。出席したアスリートにとっては貴重な話の数々だったようで、スピードスケート女子の高木美帆からは「東京五輪の時に見て、応援して、熱をいただいた4人の選手から直接お話をうかがうことができて、空気感、肌で感じるものがたくさんありました。見延さん、ありがとうございました」と感謝されていた。【木下淳】