スポーツ庁の室伏広治長官(46)が10日、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックを総括した。

「大会が1年延期となって、開催すら危ぶまれた中で、安心安全な大会を最優先に無事に閉幕を迎えることができた。皆さまのご協力に感謝申し上げたい。次世代に誇れるレガシーとして発展させたい。見るスポーツからするスポーツとしてのムーブメントに変えていきたい」とした。

2030年札幌冬季五輪の招致については「日本オリンピック委員会、札幌が中心といてやっていくが、一番大切なのは地元の機運醸成、地元の皆さんの支持を得ること。我々も見守っていきたい」と話した。

国立競技場の今後については「よくヒアリングして将来も見て、持続可能な施設になるか」。大会時に使用された、隣接する陸上サブトラックはなくなる。元アスリートの視点から私見を聞かれた室伏長官は「近いに越したことはないが、アスリートの立場では多少距離があり、電気自動車で移動することもたくさんあった。柔軟に。(自分の)経験的にはできないことはないかなと思う」とした。

コロナ禍で中止となった今秋の三重国体について、出場予定だった選手が高校、大学の推薦入試で不利益がないように、長官名で大会の出場証明書を発行する方針も示した。