カーリングで二刀流に挑む。混合ダブルスの北京五輪出場枠が懸かる最終予選(12月、オランダ)に出場チームを決める代表決定戦(稚内市みどりスポーツパーク)を翌日に控えた17日、オンラインで会見が開かれ、吉田夕梨花(27=ロコ・ソラーレ)が松村雄太(31=コンサドーレ)と組む大一番に「混合では初めてトライアルをやりますが、先週に続きですが、トライアルならではの雰囲気、混合ならではの雰囲気、そしてチームの方でもたくさんの人に見てもらえたと思うので、混合でもたくさんの人にカーリングは面白いんだということを伝えたい」と語った。

12日まで行われた女子カーリングの同様の決定戦では、ロコ・ソラーレのメンバーとして、北海道銀行との激戦を制して最終予選行きの切符を勝ち取ったばかり。大逆転勝利は大きな注目を集めた。今度は義兄でもある松村雄と「ゆりた」として、女子では唯一の2種目、二刀流のチャンスを残す選手として2週連続の大一番を迎える。

コーチにはロコ・ソラーレのサード吉田知那美も名を連ね、「このチームの強みはスタッフの層の厚さ。ロコが全員入ってくれる。情報収集力たけているチーム」と、同会場での連戦をアドバンテージに戦う。

大会は3組が出場。松村千秋(28=中部電力)・谷田康真(27=コンサドーレ)、竹田智子(43)・竹田直将(44=ともに名寄協会)と総当たりの予選を行い、上位2組が決定戦に進むことになる。

 

◆カーリング混合ダブルス 男女1人ずつのペアで争う。4人制より2エンド少ない8エンド制で行われ、各エンドにつき1チーム5回ずつストーンを投げ合う。1人目は1、5投目、2人目は2~4投目を担当。両チームがセンターライン上の所定の位置に1つずつストーンを置いた状態から始まる。後攻チームは1試合に1度、ストーンを置く位置を左右いずれかにずらして配置する「パワープレー」を選択可能で、複数点を取るチャンスが拡大する。五輪には前回の平昌大会から採用され、日本は出場権を獲得できなかった。

◆大会方式 過去2年の日本選手権でそれぞれ優勝した両ペアと、今年1月1日時点でワールド・カーリンク・ツアー・ランキング国内最上位ペアの計3組が2回総当たり形式の予選を行い、上位2組が最終3日目(20日)の決定戦(最大3試合)に進む。決定戦では、予選での直接対決の結果も含めて先に3勝したペアが勝者となり、日本代表に決定する。

◆北京五輪への道 今大会の勝者は日本代表として、来年の北京五輪の出場枠が懸かる最終予選(12月5~9日、オランダ・レーワルデン)に出場する。同大会には14チームが参加し、残る2枚の五輪切符獲得を目指す。北京五輪には10チームが出場。5月の世界選手権(スコットランド)で上位だった8カ国がすでに出場権を確保している。その世界選手権に日本からは吉田夕と松村雄のペアが臨み、11位で北京五輪出場切符を逃した。