妹のペアが兄のペアに、まずは大勝を果たした。

20年日本選手権優勝ペアの松村千秋(28=中部電力)・谷田康真(27=コンサドーレ)組が、今年2月に日本一ペアとなった吉田夕梨花(27=ロコ・ソラーレ)・松村雄太(31=コンサドーレ)組に9-2で勝ち、1次リーグ2連勝スタートとなった。吉田・松村雄ペアは同1勝1敗。

松村千は「自分たちの思うようなゲーム運びができた。1日目としては上出来」と笑顔。谷田は「大量リードできるとは思っていなかった。相手に投げ負けないよう、ドローショットを良いところに置けていけた結果かなと思う」と振り返った。

予想外の一方的な展開となった。第1エンド(E)、有利な後攻で幸先よく2点を先制した松村千・谷田組は、第2、3Eは不利な先行でいずれも3点をスチールし、8-0とリード。その後もパワープレーを選択して大量点を狙った相手の攻撃を1点にとどめるなど、終始優位に試合を運んだ。

今年2月の日本選手権決勝で連覇を阻まれた相手に、まずは快勝。「あまり悪い印象は引きずっていなかった。フレッシュな気持ちで臨めた」と谷田。大会を通じて最大5試合の直接対戦を行う可能性がある中で、上々のスタートを切った。

 

◆カーリング混合ダブルス 男女1人ずつのペアで争う。4人制より2エンド少ない8エンド制で行われ、各エンドにつき1チーム5回ずつストーンを投げ合う。1人目は1、5投目、2人目は2~4投目を担当。両チームがセンターライン上の所定の位置に1つずつストーンを置いた状態から始まる。後攻チームは1試合に1度、ストーンを置く位置を左右いずれかにずらして配置する「パワープレー」を選択可能で、複数点を取るチャンスが拡大する。五輪には前回の平昌大会から採用され、日本は出場権を獲得できなかった。

◆大会方式 過去2年の日本選手権でそれぞれ優勝した両ペアと、今年1月1日時点でワールド・カーリンク・ツアー・ランキング国内最上位ペアの計3組が2回総当たり形式の1次リーグを行い、上位2組が最終3日目(20日)の決定戦(最大3試合)に進む。決定戦では、1次リーグでの直接対決の結果も含めて先に3勝したペアが勝者となり、日本代表に決定する。

◆北京五輪への道 今大会の勝者は日本代表として、来年の北京五輪の出場枠が懸かる最終予選(12月5~9日、オランダ・レーワルデン)に出場する。同大会には14チームが参加し、残る2枚の五輪切符獲得を目指す。北京五輪には10チームが出場。5月の世界選手権(スコットランド)で上位だった8カ国がすでに出場権を確保している。その世界選手権に日本からは吉田と松村雄のペアが臨み、11位で北京五輪出場切符を逃した。