平成生まれ初のG1ウイナーに、また新たな勲章が加わった。羽野直也(26=福岡)は経験値の高さを存分に生かし、大会初優勝を飾った。

優勝戦は、ダッシュ勢の鋭い仕掛けにも慌てず、冷静にコンマ07のトップスタートを決めた。「関(浩哉)選手が出ていたので、(スタートで)遅れるとまずいと思った。少し放ったし、1Mは接触したので、いいターンではなかったです」。そう反省しつつ、1Mは他艇の攻撃を一切、寄せ付けなかった。

エンジンに対して、沈着冷静に向き合った。前検では完璧な手応えでなかったが、SGで培われた経験と、巧みな調整力で機力を底上げした。「前検は足合わせから伸びで下がっていました。でも、ペラをたたいて2日目から調整が合って、そこからはいい状態をキープできました」と振り返った。

この優勝で今年の獲得賞金は4900万円を超え、賞金ランキング22位に浮上。11月の多摩川SGチャレンジC出場はもちろん、年末の住之江SGグランプリ初出場も視野に入ってきた。「メンタル面は2年前からすごく成長している。今後は粘り強く戦うところを見てほしい。今節は勝たないといけないという気持ちでやって、結果が出て良かった」。目標と話す地元・芦屋周年制覇の前にGP出場。さらに自信をつかんだ今、一気にスターダムを駆け上がる。