女子6キロで18年平昌オリンピック(五輪)代表の蜂須賀明香(29=自衛隊)が28分14秒8で1位となり、2大会連続の五輪へ好発進した。ランニングと1回5発ずつの伏射、立射を各2回ずつ計20発で競われ、射撃でパーフェクトを達成。快勝だった。これまで公式戦でペナルティー2が最少だった。「初めてのペナ0(ノーミス)。うれしいです。自信になる」と喜んだ。

計3日で行われる今大会は、22年北京オリンピック(五輪)に向けた海外派遣選手の選考会だ。女子6枠のうち2選手はすでに実績から決まっており、残りの4枠を争う。遠征メンバー入りを逃すと五輪の道も閉ざされる。「ここでいいパフォーマンスをしないと選考されない。緊張した」と、ほっとした表情を浮かべた。愛知・作手村(現新城市)生まれの天塩町育ち。おといねっぷ美術工芸高から距離スキーを始め、東海大北海道卒業後から入隊し、バイアスロンに転向した。強みは「命中率」と胸を張る。

初めての五輪だった平昌大会は15キロで81位と奮わなかった。当時はW杯出場もないままでの大舞台だったが、経験を積んだ。目標の北京五輪を見据え「前回よりもみんなの中から選ばれて走るって思いが強くなると思う」と思いをはせていた。【保坂果那】

○…男子7キロは立崎幹人(33=自衛隊)が33分43秒7で1位だった。ランニングのタイムは5番手も、強風が吹く難しい条件での射撃でペナルティー3の最少で順位を上げた。今季初の夏の公式戦がスタートし、「自分の力を出せればと思って臨んだ」。すでに6枠予定の海外派遣選手には決まっており、2大会連続の五輪出場に向けて調整を重ねる。