女優業とスケートを両立する本田望結(17=プリンスホテル)が、姉の真凜(20=JAL)と初めて同組になった今大会を振り返った。

前日のショートプログラム(SP)では自身が29番滑走、真凜が26番滑走で同じ第5グループに。直前の6分間練習では至近距離を滑ったり、ジャンプの状態を同じリンクと時間の中で確かめた。

16年の世界ジュニア選手権で優勝した真凜は幼少時からトップを走ってきた。望結もノービスやジュニア時代は全国大会の常連だったが、3歳差ということもあって、同組になったのは「初めて」だったという。

その夢がかなった。「スケートを始めたころから憧れの選手であり、お姉ちゃんと一緒に滑りたかった。同じ組だったからこそモチベーションも上がったし、安心感、頼もしさもあったので」と喜びを味わった。

一方で「今回の同組は実力ではなく抽選」とSPで実現したもの。同じ上位でフリーに進めば、この日も同組になり得たが、SPでは真凜が7位、望結が21位でフリーは望結が第1グループ、真凜が第3グループと別組に分かれていた。

「SPの同組もうれしかったけど、やっぱりフリーで同じ組になりたい」。その先には「来年、お姉ちゃん(真凜)と全日本に出る夢がかなうまではスケートを続けたい」という夢も待っており、今後は冬季国体予選や2年目のインターハイ予選に向けて、来年も見据えて構成を高めていく。

前日、同組での演技を終えた後は「タクシーのメーターの話とかしか話してないんです」と普段はスケートのことは話さない。「でも、こういう取材とかで、お姉ちゃんが私のことを褒めてくれているのを読むとうれしいので。お姉ちゃんとお話しするのは、記事の中ですね」。まじめな話は競技会を通して、が昔からの流れだ。それがシニアで続いていることも、妹にはうれしかった。【木下淳】