Vリーグ女子2部(V2)は30日、山形・酒田市国体記念体育館などで開幕する。アランマーレは千葉エンゼルクロスと対戦し、翌31日は今季からV2参戦のリガーレ仙台と戦う

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常に相手を思い続けた。6月の練習日。多くの選手が今季初公式戦のサマーリーグに向けて調整する中、木村友里は負傷した部位を気にしながら、コートの隅で調整。そして時折、鋭い視線でコートを見つめていた。チームでは中堅の立場にあり「私のポジションには1年目の後輩が2人入ったので、そこは重点的に見ないといけない。感じたことは全部伝えるように意識していました」と振り返った。

富山でのサマーリーグは帯同し、試合前練習が終えると、仲間のそばに向かった。「私も初めてのサマーリーグは緊張しかしていなかったので、自分の経験を踏まえて声をかけました」。1年目の18年。酒田開催の同リーグでは、印象に残る活躍を見せた将来性の高い選手に贈られる「フレッシュスター賞」を受賞。言葉をかけられた選手たちは現状の力をぶつけ、貴重な経験を得た。

開幕を1カ月後に控えた9月30日に26歳の誕生日を迎えた。今年の目標を聞かれ「もう20代後半に入ってきたので…。バレーと関係なくても良いですか?」とし、無邪気な笑顔を見せながら「バレー面は目標を言ったので、大人な女性。知的で魅力的な女性になれるように頑張りたい」と話してくれた。同じ内容にならないように配慮したかは不明だが、記者を思った瞬間だった。