日本バレーボール協会は14日の理事会で、ビーチバレーの担当役員が診断書の偽造を行った件について、事実関係を精査する第三者委員会を立ち上げることを決めた。この日の理事会で処分を審議する考えを示していたが、理事の中から外部の力を借りて再発防止策を図るべきとの声が出た。 同協会によると、診断書の偽造を行ったのはビーチバレーボール事業本部副本部長の小田勝美氏。小田氏は既に契約元の日本オリンピック委員会(JOC)に辞任届を提出しているが、派遣先の日本協会は第三者委員会立ち上げに当たり、判断を保留としている。嶋岡健治会長は「我々の監督責任があり、大変遺憾に思う」と述べたが、「しかるべきタイミングで自分の意思を示したい」と自身の進退について明言を避けた。

診断書の偽造があったのは、昨年1月の国際大会「ワールドツアー男子イラン大会」の私文書。選手は締め切りまでにキャンセルをしていたが、協会側の担当者のミスで申請されていなかった。期日後にキャンセルが完了するには(1)申請書(1)診断書(3)旅行証明書が必要だった。

出場をキャンセルした1チームが東京五輪代表選考で不利益にならないよう、担当役員が診断書の偽造を行ったという。同協会によると医師は関わっておらず、担当役員が過去に国際連盟に提出された診断書から引用し、当該チームがあたかもけがをして出場ができなくなったようにうその記載をした。部下にその文書を渡し、他の必要書類とあわせて国際連盟にメールで提出した。

第三者委員会について嶋岡会長は「第三者委員会で精査して、将来のJVAがどうあるべきかも加味して考えていきたい」と話していた。