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今日の誕生日

サーシャ・コーエン(1984年)→20年Pick Up!(最終項にリンクあり)


今日の1枚

日刊スポーツが蓄積してきた写真の中から厳選して紹介します。

2021年10月2日
2021年10月2日

21年10月2日、フィギュアスケートカーニバルオンアイスで演技する樋口新葉。


プレーバック

「スケートカナダ」(2018年)

山下真瑚GPデビュー戦2位「メダルが取れるとは」


今日の出来事

高橋大輔(21=関大)がGP開幕戦で首位発進(2007年)

GP第1戦・スケートアメリカ〈初日〉◇26日(日本時間27日)◇米ペンシルベニア州レディング

男子ショートプログラム(SP)で、昨季世界選手権銀メダルの高橋大輔(21=関大)が貫禄の首位に立った。バレエ音楽「白鳥の湖」をヒップホップ調にアレンジした新プログラムで観衆を魅了。GPシリーズ開幕戦で、2位以下を12点以上も引き離す80・04点の高得点をマークした。日本男子最多のGPシリーズ3勝目が見えてきた。南里康晴(22)は9位、小塚崇彦(18)は10位と出遅れた。

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割れんばかりの拍手と歓声が、高橋を包んでいた。最終滑走で演技を終えたSP。直前に滑った地元米国の2選手をはるかにしのぐ喝采に「米国のお客さんがああいう風に盛り上がってくれてよかった。今日はとてもうれしい」とほほ笑んだ。ミスのない安定した演技。何より斬新なプログラムが、目の肥えた観客を総立ちにさせた。

有名な「白鳥の湖」の曲が、大胆に変わっていた。ヒップホップを取り入れた「クラシックと現代の踊りを融合した新しい表現」(高橋)。エキシビションではあり得る組み合わせも、公式戦では異例。モロゾフ・コーチと「新しいことに挑戦しよう」と決めた作品は、10年バンクーバー五輪へ演技の幅を広げるための試験だった。ニューヨーク・マンハッタンのダンス教室へ2カ月間、1日も欠かさずに通った。

体に覚えさせたリズムは、見せ場のステップで昇華した。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)や3種類の3回転ジャンプを正確に決めた後、思いのままにステップを踏んだ。「踊りすぎてステップが1回抜けちゃった」というのはご愛嬌(あいきょう)。昨季全米王者のライサチェクに12・34点もの大差をつけて圧倒した。挑戦が、世界に認められた瞬間だった。

昨季の世界選手権で日本人初の銀メダルを獲得したことが「自信になっている」と振り返る。だが、満足感は少しもなかった。世界の頂点に立つために、フリーでは世界でも数人しかできない2種類の4回転ジャンプに取り組んできた。27日(日本時間28日)のフリーへ「また明日、仕切り直し」と気持ちを切り替えた。目前に見えた日本男子初のGPシリーズ3勝目は、高橋にとって単なる通過点にすぎない。