来年2月に北京冬季オリンピック(五輪)を開催する中国を巡り、日本の連合も加盟する国際労働組合総連合(ITUC、本部ブリュッセル)は9日、「抑圧の金メダル」と題した報告書を公表し、香港や新疆ウイグル自治区の人権問題、性的少数者の抑圧、新型コロナウイルスの隠蔽(いんぺい)工作などを非難した。「北京は選手、関係者にとって安全ではない」とした。

ITUCは国際オリンピック委員会(IOC)や各国政府に選手、関係者の安全確保を求めたほか、トヨタ自動車、パナソニック、ブリヂストンを含むIOCの最高位スポンサーに北京五輪との関係見直しを訴えた。

報告書は「五輪の競技にはルールがあるが、中国共産党は国際的な法律や基準をほとんど、あるいは全く尊重しないことを示してきた。5つの抑圧的な政策は『抑圧の五輪』となって何百万人もの人々の自由と権利を圧迫している」と断じた。

IOCで北京五輪の準備状況を監督するサマランチ・ジュニア調整委員長は、人権問題に関する質問が相次いだ9日のオンライン会見で「IOCは大会組織委員会のパートナーであり、中国政府とは何も話し合っていない」と述べた。2008年北京夏季五輪や14年ソチ冬季五輪で設置された、デモや集会を行える「抗議ゾーン」についても「コロナの状況による」と明言を避けた。(共同)