ベテランがチームを救った。アランマーレ山形が熊本に3-0でストレート勝ち。今季6勝目で2位に浮上した。在籍5年目の柳沢紫子(しいこ、26)が勝負どころで輝き10得点。19-20シーズンから続くホーム13連勝に貢献した。

最下位に沈む相手を粘りで退けた。第1セット(S)を先取。だが、第2Sはミスがからみ、10点を追う苦しい展開。流れを変えるべく、コートに立った背番号10は「自分たちがやるべきことを自分が表現することを考えた」と冷静だった。チームの身上であるサーブ、ブロックで息を吹き返し、攻守で躍動。ジュースまでもつれた同Sを大逆転で奪取すると、第3Sもジュースの末に振り切って大きな1勝をつかんだ。

先週の群馬銀行戦で開幕5連勝は途切れたが、北原勉監督(41)は「群馬銀行戦は接戦になったときに自分たちを見失って守りに入ったプレーがあったが、今日は守りのプレーは見られなかった」と、強気に戦った選手をたたえた。殊勲の柳沢は「全員で戦えたことが勝因。ホーム戦の連勝は自信になっていて、負ける気は本当にしない」と語気を強めた。

今日5日は、大野石油広島との年内最終戦だ。昨季2戦2勝の相手だが、いずれもフルセット。最後まで諦めずに全員で戦い、ホーム連勝を更新する。【相沢孔志】