秋田の「平松飛鳥」を見せつける。開幕16連敗でWリーグ最下位のアランマーレ秋田が14日、由利本荘市内で15、16日の10位東京羽田戦に向けて最終調整を行った。大学卒業後、17-18シーズンから3シーズン在籍し、初の古巣戦に臨む平松飛鳥主将(27)が、今季最後のホーム戦での初勝利を誓った。

    ◇    ◇    ◇

平松が、待ち望んだ古巣戦に気持ちを引き締めた。開幕前には「(東京羽田)ヴィッキーズと対戦するのはすごく楽しみです」と笑顔で話していたが、試合前日でも心境は変わらない。連敗脱出と歴史的1勝が懸かる一戦に向け「羽田にいた時よりも経験を積んだ。アランマーレに来てから小嶋(裕二三)ヘッドコーチの下で成長できた部分もあるので、成長した自分を見せたい」と力を込めた。

東京医療保健大から東京羽田に加入し、Wリーグのキャリアをスタートさせた。「迎え入れてくれた感謝もあります。恩返しがしたいと、感謝の気持ちを持ってプレーして、チームに貢献したいと思って活動していました」。3シーズン在籍し、20年にプレータイムを求めて退団を決意。当時、地域リーグだったチームに移籍した。秋田では2年目の本年度。数少ないWリーグ経験者として主将に就任。チームを支えてきた。

開幕から16連敗と苦境だが、仲間に力をもらった。昨年11月下旬、試合中に捻挫。約1カ月間、戦線を離脱した。コートの外から見ることで、同12月のENEOS戦は「自分たちの速いバスケットができていた時間帯も多かったので、速いバスケットを自分が作っていかないといけないと感じました」。過去にリーグ11連覇を果たした強豪に対して積極的なプレーを見せる仲間の姿に刺激を受けた。

復帰後2戦目となった8日の山梨戦。11得点、6リバウンドで存在感を見せ、ホームに戻ってきた。「秋田の地で秋田の人を自分たちのプレーや活躍で元気にさせたいと思っているので、積極的なプレーで自分たちがチャレンジしているところを体現できたら」。たぎる心のまま攻め続け、寒さが厳しい秋田に温かいニュースを届けてみせる。【相沢孔志】