新年初勝利だ! アランマーレ山形がGSS東京サンビームズに3-0のストレート勝ちを収め、暫定2位に浮上。昨季は新型コロナウイルスの影響により同カード第2戦が中止。1年2カ月ぶりの一戦だったが、セッター投野ひかる(25)が落ち着いてゲームメーク。司令塔がチームメンバーそれぞれの良さを引き出し快勝に貢献した。

15日の群馬銀行戦では出し切れなかった“アランマーレらしさ”を存分に発揮した。投野は群馬戦を振り返って、「昨日は1点決まっても喜ぶことができず、決まっているのに決まっていないような雰囲気でした」。切り替えて臨んだGSS東京戦は全力で喜ぶことを意識。コート内外関係なくはつらつとしたプレーで雰囲気を味方につけた。元気よく、笑顔あふれる“らしさ”でつかんだ新年初勝利に北原勉監督(41)は「長く続く試合ではどう前を向いて進むかが大事になってくる。選手たちはよくやってくれたと思います」と選手たちをたたえた。

「(超攻撃型バレーは)それぞれの持ち味を生かすというのが大前提です」。今季から掲げる超攻撃型バレーの展開に司令塔の存在は不可欠だ。投野は「自分が自信をもってできること、強み、良さで攻めていく。今日はそれぞれが自分の強みを生かして決めてくれました」。チームメートからの信頼も厚い司令塔が、残り8戦もチームメンバーの良さを生かし切る。

次戦は今季最後のホーム戦、そして初めての鶴岡開催だ。昨年1月に予定されていた鶴岡市での開催は新型コロナウイルスの影響により中止。鶴岡大会に北原監督は「1年目から地域の皆様と戦うということをずっとやってきています。ぜひ鶴岡の皆様と一緒に戦いたい」。鶴岡市はチームの拠点である山形県酒田市の隣に位置するだけに思いもひとしおだ。投野は「酒田のチームではありますが鶴岡にも知ってもらいたい。隣で私たち頑張ってるんだよという姿を見せられたら。すごく楽しみにしています」と心待ちにする。

ホームでは19-20シーズンから14戦負けなし。来週のホームでさらに勢いをつけ、再び連勝街道を切り開く。【濱本神威】