北京オリンピック(五輪)のフィギュアスケート男子で銀メダルを獲得した鍵山優真(18=オリエンタルバイオ)が5日、中京大に入学した。

名古屋市の日本特殊陶業市民会館で行われた入学式に出席後、取材に応じ「入学するまで実感がなかったけど、本当に大学生になるんだなあと思いました」。父の正和コーチに買ってもらったという新調スーツと赤のストライプのネクタイ姿で笑みを振りまいた。

先月、星槎国際高横浜を卒業。中京大スポーツ科学部の競技スポーツ科学部に進学した。「スケートをやっている上で(通年リンクなどがある)環境が決め手になった。中学、高校となかなか通学できなかったので大学生活が楽しみ。もっともっとうまくなりたい」と期待で胸を膨らませた。

浅田真央、宇野昌磨ら五輪メダリストの後輩になることには「宇野選手とは一緒に練習させていただいていて。モチベーションが上がりますし、ここなら、もと成長できるかなと思いました。調子が悪いなっていう日でも、宇野選手が練習している姿を見ると(不調など)関係ない、って気持ちに火がつきます」と好境への思いも口にした。

履修登録については「僕1人じゃ分からなかったので(4年生の横井)ゆは菜さんに教えてもらいながら何とか(笑い)。練習が一緒になった時、ほぼほぼ、ゆは菜さんに時間割を作ってもらっちゃいました」と笑った。

大学生活については「英語だったり、語学の勉強もしたい。(第2外国語は)中国語を専攻しました。漢字なので分かりやすいかなと(笑い)。4年で卒業したいんですけど、次の(26年ミラノ・コルティナダンペッツォ)五輪シーズンが4年生なので…単位が心配ですね。あと、髪を染めるとかピアスを付けるとかはないですね。でも自動車の免許は取りたい」と18歳らしい初々しさを見せた。

先月の世界選手権(フランス・モンペリエ)では2年連続の銀メダル。来季に向けて「まずは(4回転)ループを降りられるようになりたいし、ルッツも試合ではまだ降りていないので挑戦したい。5回転は、その先かな。できれば次の五輪も4回転で戦える時代のままであってほしい(笑い)。新たなプログラムは、まだ決まってないです。次の目標もまだ定まっていない。新天地で、また一から頑張ります。『進化』をテーマに、さらに成長していきたい」と抱負を語り、快晴にも恵まれた中、待望の大学生活をスタートした。【木下淳】