伝統の府中ダービーへ、早くも駆け引きが始まった。ラグビー「リーグワン」のプレーオフに向けて16日、出場する上位4チームの主将が都内に集結。

初代王者をかけ、BL東京(旧東芝)は東京SG(旧サントリー)と21日の準決勝で激突する。BL東京のSH小川高広(31)が「同じ本拠地として絶対に負けたくない。(ダービーへの思いは)そうでもない?」とあおると、東京SGのCTB中村亮士(30)は「めちゃくちゃ熱い思いはありますが、この前は伝わらなかった」と苦笑いした。

ともに東京都西部の府中市が本拠地。前身のトップリーグではそろって5度の優勝を誇り、しのぎを削ってきた。今月1日の最終節はBL東京が27-3で圧倒。試合後はOBが勝利の美酒に酔いしれたという。一方の中村は「先輩方から(歴史を)語り継いでもらったので、特別な思いで臨んでいる」と明かし、前戦ではダービーへの熱さが伝わらなかったと反省した上で「秘策は…あります」と応戦。さらには「次戦は新しい外国人がいます」と駆け引きのジョークを放った。

負ければ初代王者の可能性が消える、特別な府中ダービー。両チームが熱い思いをぶつけ合う。【藤塚大輔】