仙台89ERS藤田弘輝ヘッドコーチがリーグ戦を振り返ります。

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20、21、22日はプレーオフ(PO)決勝のFE名古屋戦でしたが、1勝2敗で目標の「B2優勝」はかないませんでした。でも、16日間で9試合というPOを戦い抜いた選手を本当に誇りに思います。そして、熱い黄援を送ってくださったブースターのみなさまをはじめ、サポート企業のみなさま、89ERSのスタッフ、選手とともに1シーズンを走りきることができました。今は「やりきったな」と思うので、悔いはありません。FE名古屋さんは本当に素晴らしいチーム。優勝おめでとうございます。

振り返れば、第1戦は15-31という第1Qがすべて。さらに(FE名古屋は)外国人3人が30分以上出場。すぐれたハンドラーが3、4人います。そういうチームに勝つためには、どれだけハードワークしなくてはいけないかを痛感したゲームでした。

第2戦は69-64で勝利。これは選手が40分間、仙台らしく、泥くさく頑張った結果です。でも、準々決勝、準決勝に続いて、また3試合目をやることになりました(苦笑い)。でも、それも「仙台らしさ」。うちには回り道しかないので…。泥くさく、最高の仲間と最高の形でシーズンを終われるように、もう1回「仙台89ERSのバスケット」をできればと思い、3戦目に臨みました。

25日は宮城県庁にシーズン終了報告に伺い、夜は市内のホテルでB1昇格報告会を行いました。今は祝福ムードに包まれ、本当にうれしい悲鳴を上げていますが、頭の片隅には10月から始まるB1での戦いがあります。おかげさまで来季のヘッドコーチ続投も決まりましたので「仙台89ERSのバスケット」を進化させ、B1で戦うためのチーム作りに取り組んでいきたいと思います。引き続き黄援よろしくお願いいたします。

<第1戦>

攻守で精彩を欠いた。名古屋のパスワークに翻弄(ほんろう)され、簡単にシュートを許した。前半を34-54と20点差。後半は39-27と8点差まで詰め寄ったがそこまで。大事な1戦目を落とした。

<第2戦>

「仙台89ERSのバスケット」を遂行。持ち前の堅守を発動。第1戦で51得点を許したFE名古屋の外国人選手を32得点に抑えるなど、攻撃力が自慢の相手を64得点に封じ、1勝1敗のタイに持ち込んだ。

<第3戦>

44-75と完敗。「B2優勝、B1昇格」のチーム目標完全達成はならなかった。仙台は1桁得点が第1、2、4Qとなすすべなし。シュートがことごとくリングに嫌われるなどツキもなかった。